もがき続けた高梨 W杯未勝利、12季目で初―ジャンプ女子

東京, 3月28日, /AJMEDIA/

ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ女子は、24日にフィンランドのラハティで行われた個人最終第26戦で今季が終了。高梨沙羅(クラレ)は2度の3位が最高だった。表彰台は通算115度として歴代最多を更新するも、12季目で初めて未勝利。個人総合も初の2桁順位となる10位にとどまった。
シーズンを振り返った高梨は「夏場からいろんな用具を試したが決めかねる部分もあり、あやふやになってしまった」。スーツや用具の規定変更などルール改正に対応すべくフォーム改良に取り組んだが、思うような結果につながらなかった。
 試行錯誤を繰り返すうちに左膝を痛めた。そのまま世界選手権(スロベニア・プラニツァ)を迎え、2月24日の公式練習で転倒。すねの骨挫傷と診断されて一時離脱を余儀なくされた。そこから3週間もたたないうちに復帰。痛み止めを打ちながらW杯最終戦まで駆け抜け、「戻ってこられてよかった。来季につながるジャンプで締めくくれた」と前向きに話した。
 今季はピンケルニク(オーストリア)が初の総合優勝。19歳のルティトがカナダ勢初の勝利を挙げるなど新鋭の活躍が目立ち、8人が表彰台の真ん中に立った。女子全体のレベルが確実に上がっている中、来季はより激しい争いが予想される。
 高梨は「フィジカルをもっと磨かないといけない。来年はこういうスキーにしたい、というビジョンが持てると思う」。苦しい状況でも諦めずにもがき続けた今季の経験を糧に、さらなる進化を誓った。(時事)

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