【随時更新】イラン イスラエルに“報復の可能性” 緊張高まる

東京, 01月21 /AJMEDIA/

イスラエルが、パレスチナのガザ地区でイスラム組織ハマスとの戦闘を続ける中、ハマスを支援するイランとの緊張が高まっています。

イランは、軍事精鋭部隊の5人がイスラエルの攻撃で殺害されたと発表し、報復の可能性を示唆しました。

イスラエル軍は、20日もガザ地区の広い範囲で空爆と地上作戦を続けていて、南部ハンユニスなどでハマスの戦闘員を殺害したほか、北部ガザ市の近郊でロケット弾や発射装置を発見し、破壊したと発表しました。

またハンユニスなどでは、拘束されていると見られる人質の顔写真が入ったビラを上空からまき、情報提供を呼びかけました。

一方、ガザ地区の保健当局は20日、イスラエル軍の攻撃によって過去24時間で165人が死亡し、これまでの死者は2万4927人に上るとしています。

ガザ地区での戦闘が長期化する中、イスラエルと、ハマスを支援するイランとの緊張が高まっています。

イランの国営通信によりますと、軍事精鋭部隊の革命防衛隊が20日、声明を出し、シリアの首都ダマスカスに派遣していた軍事顧問5人が、イスラエル軍の攻撃で殺害されたとしました。

イラン外務省は「イランには適切なときに適切な場所で対応する権利がある」として、報復の可能性を示唆しました。

これに対してイスラエルはこれまでのところ反応していませんが、ネタニヤフ首相は18日の会見で「われわれはイランを直接攻撃している」と述べるなど、イランとの対決姿勢を鮮明にしていて、攻撃の応酬がエスカレートすることが懸念されます。

パレスチナとの「2国家共存」を否定 イスラエルが声明
イスラエル首相府は20日、前の日に行われたネタニヤフ首相とアメリカのバイデン大統領の電話会談に関する声明を発表し「昨夜のバイデン大統領との会話の中で、ネタニヤフ首相は長年にわたる一貫した立場を繰り返した。それはイスラム組織ハマスを壊滅させたあとも、ガザ地区がイスラエルにとって2度と脅威とならないよう、イスラエルが地区の安全を管理し続けなければならないというものだ。そして、これはパレスチナの主権の要求と相反する」としました。

ガザ地区でイスラエル軍とハマスの戦闘が続く中、バイデン政権やアラブ諸国は、イスラエルとパレスチナという2つの国家が共存する形での和平の実現を目指すべきだとしています。

19日に行われた電話会談をめぐっては、ネタニヤフ首相が「パレスチナとの『2国家共存』の可能性を完全に排除している訳ではない」と述べたと一部で報じられましたが、イスラエル側はこれを否定した形です。

地元メディアは、イスラエル首相府がこのような声明を出すのは珍しいと伝えていて、パレスチナ国家の樹立を認めない方針に変わりはないことを強調するネタニヤフ首相の狙いがあるものと見られます。

“フーシ派の対艦ミサイル破壊”米軍が発表
アメリカ軍は現地時間の20日の午前4時ごろ、イエメンの反政府勢力フーシ派の対艦ミサイルを破壊したと発表しました。

このミサイルはフーシ派がアデン湾に向けて発射の準備を進めていたものでこの地域を航行する商船やアメリカ海軍の艦船に脅威を与えると判断したということです。

アメリカ中央軍は「この攻撃によって国際水域はより安全で安心なものになるだろう」としています。

アメリカ中央軍は19日にもフーシ派が紅海の南部に向けて発射の準備をしていた対艦ミサイル3発を破壊していますが周辺ではフーシ派による航行中の船舶などへの攻撃が相次いでいて緊張した状況が続いています。

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