「PlayStation 5 Pro」をいち早く体験–強化されたグラフィックス性能に驚嘆

東京, 9月14日 /AJMEDIA/

 80インチテレビの前に座って「グランツーリスモ7」をプレイするのは、没入感のある体験だ。8K解像度だと、リアルさがさらに増す。筆者は運転がうまくはないが、それは目の前の景色の精細さに驚いていることも一因だ。他の車の車体に自分の車が反射して映し出される新しい4Kレイトレーシングモードにも驚嘆した。まるでヘッドセットなしでVRの世界に入り込んだかのようだ。

 筆者がいるのは、米カリフォルニア州サンマテオにあるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)本社の一室だ。テレビが多数置かれていて、「ラチェット&クランク」や「Marvel’s Spider-Man 2」といったおなじみのゲームのデモが流れている。これらのゲームを動かしているのは、11月7日に発売予定の新しい「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)だ(価格は699.99ドル《日本では税込11万9980円》、9月26日《日本では30日》に予約開始)。PS5 ProのリードシステムアーキテクトであるMark Cerny氏が、PS5 Proと「PlayStation 5」(PS5)の画面が並んだモニターでPS5 Proの改善点を説明しながら、それぞれのデモを見せて回ってくれた。

 2つの画面を見比べると、その違いが分かる。すべてがより鮮明に、より滑らかに、あるいはその両方になっている。個人的には、プレイするならPS5 Proだ。Proではない無印のPS5は現在499.99ドル(日本では税込7万9980円)で販売されており、おそらくこの先はクリスマスセールで値引きされるだろう。そのため、時にはわずかな違いのアップグレードが、多くの人にとって価格に見合うだけの価値があるかどうかは分からない。PS5 Proは「PlayStation 6」(PS6)ではなく(PS6はあと3~4年は発売されないだろう)、万人向けでもない。PS5 Proは、グラフィックが強化された大型ハードウェアだ。絶えず変化するPCに対抗できるだけでなく、いくつかの点ではPCを上回っているかもしれない。

 PS5 Proが目指しているのは、大型テレビでのゲーム体験をより楽しいものにすることだ。強化されたGPUにより、PS5 Pro向けにアップグレードされるゲームは、全体的にレイトレーシングが強化され、4K/60fpsで滑らかにプレイすることができる。PlayStationライブラリーの他のゲームには、AIによる自動アップスケーリングが適用される。それに、光をシミュレートする高度なグラフィック技術のレイトレーシングも大幅に進化することが期待される。PS5 Proのアップグレードされた性能に対応するゲームも複数登場するだろう。SIEによると、11月のPS5 Pro発売時には、約40~50タイトルにパッチがリリースされる予定だという。

 筆者はPS5 Proで6タイトル以上をプレイし、Cerny氏と、さらにSIEでプラットフォームビジネスグループの最高経営責任者(CEO)を務める西野秀明氏と話をした。そして、このアップグレードがPlayStationのゲームの未来にとってどのような意味を持つのか、次の展開はどうなるのか、といったことを語り合った。

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