「自民裏金」争点化狙う蓮舫氏 小池氏は現実路線を重視―都知事選

東京, 6月28日 /AJMEDIA/

 東京都知事選(7月7日投開票)では、現職の小池百合子知事(71)と裏金問題で苦境に陥る自民党の距離が近いとして、立憲民主党で参院議員を務めた蓮舫氏(56)が強く批判している。裏金問題の争点化を狙っている形だ。これに対し、小池氏は都政を運営する上で国政の自公政権と連携する必要があるとの考えを持ち、現実路線を重視。両氏の政治姿勢の違いが鮮明になっている。

 蓮舫氏を支援する共産党の吉良佳子参院議員は街頭演説で「蓮舫氏への一票は、自民党裏金政治を終わらせる一票だ」と訴えた。一方の小池氏は「リアルに都政を担うわけだから、(自公政権と)連携するところはするのが当然だ」と主張。インフラ整備や税制といった政策面で、政府・与党と協力することが重要と説明する。

 裏金問題で注目される政治資金パーティーへの対応も対照的だ。小池氏は透明性を担保できれば開催は問題ないと語るが、蓮舫氏は「私は一切行わない」と宣言した。

 知事給与については、小池氏側が「47都道府県の中で最も安い知事になっている」とアピール。子育て支援施策の財源捻出のため、率先して身を切る改革を進めたと訴えた。対して蓮舫氏は、告示日前日の日本記者クラブでの共同記者会見で「議会の皆さんとも考える」と述べ、具体的な言及を避けた。

 政党の支援を受けない前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)は、自民だけではなく、既存政党全体への批判的な姿勢を示す。「都知事選で国政の代理戦争などと、ばかげたまねはぜひやめてもらいたい」と主張する。元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)は、自身の立場を「国家の自立を目指した伝統保守」と位置付け、保守層への浸透を図る。都知事選には、タレントの清水国明氏(73)らも立候補している。

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