東京, 8月18日 /AJMEDIA/
NISAの拡充でより多くの投資を呼び込もうと、株式を複数に分割して株価をより少額にする「株式分割」を実施する企業が去年を上回るペースで増えています。ただ、株式市場では不安定な値動きが続いていて、個人が安心して投資できる環境をつくれるかが課題です。
株式分割は、ひと株を複数に分割して増やす一方、株価はその分少額になり、企業にとっては個人を中心に幅広い層から投資を呼び込みやすくなるとされています。
東京証券取引所によりますと、ことしに入って先月末までに株式分割を決議した上場企業は139社となりました。
去年は1年間で157社と高い水準でしたが、ことしはそれを上回るペースで増えています。
ことし1月に優遇税制「NISA」が拡充されたことを受けて、企業の間で個人投資家を獲得しようという動きが活発になっていることがうかがえます。
多くの株主がいることで知られるNTTは去年、ひと株を25株に分割し、1万円台から投資できるようにした結果、東証によりますとことし3月末の時点の株主の数がおよそ178万人と、前の年の同じ時期の2.5倍に増加しました。
ただ、国内の株式市場では、今月に入って株価が激しく乱高下するなど不安定な値動きが続いていて、企業にとっては個人が安心して投資できる環境をつくれるかが課題となりそうです。