東京, 7月20日, /AJMEDIA/
芥川賞に決まった市川沙央さん(43)は、受賞作「ハンチバック」の表紙絵をイメージした鮮やかなオレンジ色のドレスで会見場に現れた。「強く訴えたいことがあって、去年夏に初めて純文学を書いた。それが受賞作。非常にうれしく、我に天ゆう(天の助け)あり、と感じる」と語った。
芥川賞に市川沙央さん 直木賞は垣根涼介さん、永井紗耶子さん
先天性の難病を抱え、日頃から電動車いすと人工呼吸器を使って生活する。「(障害のある)当事者の作家がいないことを問題視して書いた」。紙の本を読むのも入手するのも苦労が伴い、作中では出版界のバリアフリー対応が行き届いていない現状を批判した。「なかなか電子化が進んでいない。もっと真剣に、早く取り組んでいただきたい」と求めた。