「古古古米」に懸念の声も 政府、30日申請受け付け再開

東京, 5月29日, /AJMEDIA/

 農林水産省は、一時休止している政府備蓄米の随意契約の申請受け付けを30日午前に再開する。2021年産米が対象で、米穀店など中小小売業者に売り渡す。これに先立ち、29日午後に開いたオンライン説明会で申し込み方法や引き渡し条件を提示した。ただ、大手小売業者に放出した22年産よりも前の「古古古米」となるだけに、地場のスーパーなどからは味や品質を懸念する声も上がっている。

 説明会にはシステムに接続できた約1000社が参加。売り渡しの条件として、販売先を一般消費者に限り、飲食店などは対象にしないことなどが示された。放出するのは21年産の8万トンで、内訳は米穀店が2万トン、中小小売業者が6万トン。売り渡し価格は60キロ当たり税抜き1万80円となる。

 「大手スーパーの余り物でしかないというイメージだ」。東京都北区で創業78年の米穀店を営む篠原秀久さん(47)は、複雑な心境を吐露した。契約申請には前向きだが、「味も不安。お年寄りがご飯がまずいと食べなくなって、体調を崩さないか心配だ」と語る。足立区にある小規模スーパーの担当者は、「古古古米は品質が期待できないので売れない。申請は見送る」と明かした。

Follow us on social

Facebook Twitter Youtube

Related Posts