高知県立美術館の絵画 “贋作の可能性が高まった” 科学調査で

東京, 2月7日, /AJMEDIA/

高知県立美術館が所蔵する絵画が贋(がん)作ではないかと指摘されている問題で、京都大学の科学調査で、絵画が描かれたとされる年代には流通していない絵の具が使用されていた疑いがあることが関係者への取材で分かりました。調査を行った専門家は、贋作の可能性が高まったとみていて、近く美術館に報告することにしています。

高知と徳島の県立美術館では、去年の夏、所蔵する絵画についてドイツ人の“贋作師”、ヴォルフガング・ベルトラッキ氏による贋作の疑いが指摘され、それぞれの美術館で科学調査が進められています。

このうち高知県立美術館では、20世紀初頭のドイツ人画家、ハインリヒ・カンペンドンクの作品とされる「少女と白鳥」について、京都大学の専門家が絵の具の分析などの科学調査を行っています。

その結果、青や白の絵の具から銅やチタンが検出されるなど、「少女と白鳥」が描かれたとされる1919年には流通していない絵の具が使用されていた疑いがあることが関係者への取材で分かりました。

さらに、ベルトラッキ氏が日常的に使っていたとされる絵の具と特徴が似ているということで、専門家は贋作の可能性が高まったとみて、近く美術館に報告することにしています。

高知県立美術館は、専門家からの報告を踏まえ、年度内に贋作かどうかの判断を出すことにしています。

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