東京, 11月7日, /AJMEDIA/
名優・高倉健さんが亡くなってことしで10年となるのに合わせて出演作品を上映する催しが都内の映画館で始まり、多くの作品で撮影を担当した木村大作さんが高倉さんのエピソードを語りました。
この催しは高倉健さんの没後10年に合わせて企画されたもので、初日の7日は高倉さんが主演した9作品で撮影を担当した木村大作さんが登壇しました。
このうち雪が降るシーンが印象的な1981年の「駅 STATION」について木村さんは、「雪がよく降っているときは全体で3日しかなく、雪のシーンをすべてあてました。健さんはかぜ気味でも撮影をこなし、『木村さん、あのとき撮っていてよかったですね』と言ってくれました。スタッフの気持ちを分かってくれる俳優でした」と振り返りました。
その上で、高倉さんの映画への思いについて、「自分の出番がないときでも現場に立っていて、スタッフ一人ひとりもよく見ていました。日本の俳優でスタッフまで指名してくるのは高倉健さんくらいです。俳優をこえたところにいて、映画づくりに対して自分の身を精いっぱいささげた人でした」と語っていました。
催しのあと、木村さんは報道陣の取材に応じ、「健さんの映画は今の若い人の心にも響くと思うので、この機会にもう一度見直してほしい」と話していました。
会場の東京 銀座の劇場では、今月22日まで高倉さんの出演した19作品が上映される予定で、期間中、作品のポスターなども展示されています。