東京, 7月28日 /AJMEDIA/
最後のポイントも試合展開を象徴するような大坂のミス。元世界ランキング1位同士の対戦は、ほぼ完敗だった。「自信を持って試合に入れたけど、いつも打っているような速い球を打てなかった」と振り返った。
共に出産を昨年経験し、同じようにツアーを一時離れたケルバーが相手。ただ、今大会限りでの現役引退を表明しているリオデジャネイロ五輪銀メダリストの36歳は、全盛期のような鉄壁の守りだった。左右に打ち分けてもことごとく返され、さらに厳しいコースを狙おうとした大坂の強打が決まる場面はほとんどなかった。
先の全仏オープンでは大会を通じてただ一人、優勝したシフィオンテク(ポーランド)からセットを奪い、マッチポイントも握る戦いを見せただけに、同じ会場での五輪も好成績が期待された。ただ、今回のコートは全仏よりも球足が遅く、悪天候の影響で球は重くなった。「それが敗因ではない」と言うが、味方になる条件ではなかったのは確かだ。
早々に敗退したものの、試合後の表情は穏やか。3年前の東京大会は無観客だったため、「初めてのお客さんがいる五輪で楽しむことはできた」。次回のロサンゼルス大会への意欲を見せつつ、「まずはこの後の全米オープンや(国別対抗戦の)ビリー・ジーン・キング杯が楽しみ」と話した。