貫禄の王者フランス したたかに伏兵下す―W杯サッカー

東京, 12月15日, /AJMEDIA/

 したたかな試合運びだった。フランスは1点リードの後半、モロッコの猛攻を浴びる。それでもわずかな隙を狙っていた。34分、エムバペがゴール前で4人を引き付け、ボールは右へ。それを受けたコロムアニが流し込んで大きな追加点を奪った。
 開始早々、エムバペのシュートのこぼれ球をT・エルナンデスが押し込んだ。幸先良く先制したものの、アフリカ勢で初めて準決勝まで勝ち上がった伏兵が要所で見せる縦に鋭い攻撃は脅威。徐々に受けに回る展開が増えたが、前回王者に慌てる様子はなかった。
 グリーズマンが広いスペースをカバーし、ピンチではコナテら守備陣が体を張ってゴールを許さなかった。ある程度は相手にボールを持たせて疲れさせ、途中出場のコロムアニが終盤に大きな仕事をした。「チャンスを多くつくられたが、僕たちの守備も強い」とグリーズマン。最後まで試合巧者ぶりが際立った。
 大会前にベンゼマ、カンテら主力が相次いで負傷したが、中盤は22歳のチュアメニが支え、ジルーがここまで4得点と代役が出色の働きを見せている。選手層の厚さを示して決勝まで勝ち上がり、デシャン監督も「誇りに思う」とうなずく。
 マクロン大統領も応援に駆け付けた一戦。王者の貫禄を示し、指揮官は「既に大きな成果を上げてはいるが、決勝に勝ってさらに喜びたい」。史上3チーム目の連覇へ、あと1勝と迫った。 

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