東京, 3月24日, /AJMEDIA/
西日本豪雨で水没する被害を受けた、愛媛県宇和島市旧立間村の歴史文書が修復を終え、23日、保管していた公民館に返還されました。
宇和島市の立間公民館では、江戸時代から昭和30年までの旧立間村の歴史文書などおよそ4000件を保存していましたが、4年前の西日本豪雨で公民館が浸水し、水没する被害が出ていました。
この文書の修復作業が終わり23日、「愛媛資料ネット」の代表で愛媛大学の胡光教授が出席して、保管していた公民館へ返還されました。
被災した歴史文書などは漁協の冷凍庫に保管され、県内外から延べ1200人を超えるボランティアが参加して、3年余りかけ1枚ずつ乾燥や修復を続けてきました。
文書の中には、地域のみかん栽培の歴史を伝えるものや、戦前の災害の記録など、地元に欠かすことのできない貴重な資料が多く含まれています。
今後は、浸水被害を受けることがないよう2階の部屋に保管されます。
胡教授は「本当に多くの人が協力してくれました。もしそのままなくなっていれば、旧立間村の地域の歴史そのものもなくなっていたので、非常に貴重だと思う」と話していました。
立間公民館の竹田博彦館長は「水没したときはショックが大きかった。文書が返ってきたことは新たな希望の光です」と安どした様子でした。