東京, 9月15日, /AJMEDIA/
ソフトバンクグループ傘下のイギリスの半導体開発会社「Arm」が14日、アメリカの証券取引所ナスダックに上場しました。
時価総額はおよそ9兆5900億円にのぼり、ことし最大規模の上場となりました。
イギリスの半導体開発会社「Arm」はスマホなどに使われる半導体の基本設計を行い、ライセンス収入などを得る形で事業を行う会社で、この分野で圧倒的なシェアを持っています。
14日、「Arm」はアメリカの証券取引所ナスダックに上場しました。
14日の株価の終値は前日に決まった株式の売り出し価格の51ドルを12ドル余り、率にして24%上回る63ドル59セントでした。
企業の価値を示す時価総額は652億ドル余り、日本円で9兆5900億円にのぼり、アメリカでことし最大規模の上場となりました。
この会社は2016年にソフトバンクグループが当時、3兆円を超える金額で買収しました。
その後、アメリカの半導体大手、エヌビディアに4兆円あまりで売却する計画が持ち上がりましたが、欧米の規制当局が市場の競争をゆがめるおそれがあると指摘したことを受けて去年2月に白紙撤回となりました。
ソフトバンクとしては「Arm」の株式を上場させることで株式を担保にした資金調達が行いやすくなり、AI=人工知能など高い成長が見込める分野に投資する方針です。
ソフトバンクグループの後藤芳光CFOは傘下のArmの上場について14日、ニューヨークにある証券取引所ナスダックの前で記者団の取材に応じました。
この中で、後藤CFOは「これは1つの通過点にすぎませんが、Armの価値をしっかりとした上場価値として見ていただくということで、我々はこのステップをベースにArmとグループの発展を目指していきたい」と述べました。
その上で、「AIの普遍化、多くの人々のライフスタイルやワークスタイルがこれから劇的に変化していく中で、Armの位置づけ、役割はより重要になっていくだろう。我々のグループ戦略の中でも非常に重要な役割をこれから果たしていく」と期待を示しました。