東京, 1月8日, /AJMEDIA/
若手歌舞伎俳優の登竜門として知られる、東京 浅草の「新春浅草歌舞伎」は、ことし顔ぶれが大幅に入れ替わり、新しい世代の活躍に期待が寄せられています。
1980年に東京 浅草で始まった「新春浅草歌舞伎」は、若い世代の歌舞伎俳優が中心となって、ふだんは演じる機会が少ない大役に挑戦する公演です。
ことしは7人中4人が初めての参加で、顔ぶれが大幅に入れ替わり「絵本太功記」など古典の大作や舞踊の名作が、10代から20代の俳優により上演されました。
このうち、狂言をもとにした舞踊「棒しばり」には、いずれも初参加となる中村鷹之資さん(25)と市川染五郎さん(19)が出演しています。
いつも酒を盗んで飲むため主人に手を縛られた太郎冠者と次郎冠者の2人が、なんとか酒を飲もうとする様子をおもしろおかしく表現するもので、鷹之資さんと染五郎さんは息の合った踊りを披露し、会場からは笑いと大きな拍手が送られていました。
訪れた女性客は「若さあふれるフレッシュな舞台で元気をもらいました」と話していました。
鷹之資さんは「自分が真ん中に立って舞台を引っ張らなくてはいけない立場になり、先輩たちのエネルギーがいかにすごかったかを身にしみて感じます」と話していたほか、染五郎さんは「大役に挑むうれしさと難しさを毎日感じています。『棒しばり』は体力的にも大変でせりふも難しいですが、本当に楽しいです」と話していました。
公演は1月26日まで東京の浅草公会堂で行われています。