東京, 03月03日 /AJMEDIA/
羽田空港の滑走路で海上保安庁の航空機と日本航空の旅客機が衝突した事故から2か月となる2日、死亡した海上保安官5人の公葬が都内で営まれました。
ことし1月2日に羽田空港で起きた事故では、海上保安庁の航空機に搭乗していた▽副機長の田原信幸さん(41)、▽通信士の石田貴紀さん(27)、▽探索レーダー士の帶刀航さん(39)、▽整備士の宇野誠人さん(47)、▽整備員の加藤重亮さん(56)の5人が死亡しました。
事故から2か月となる2日、第3管区海上保安本部による公葬が羽田空港近くの施設で開かれ、5人の遺族や海上保安庁の関係者などおよそ300人が参列しました。
はじめに、5人の遺影が並べられた祭壇に向かって参列者全員で黙とうをささげたあと、海上保安庁の石井昌平 長官らが弔辞を述べました。
その後、5人が所属していた羽田航空基地の林博之 基地長が弔辞を述べ、5人のこれまでの活躍をたたえたうえで、「同じ空を飛び、苦楽をともにした仲間である皆様の姿や将来のこと、ご家族のご心痛を拝察するとき、これほどつらく悲しいことはありません。このような事故を二度と繰り返さぬよう、私たちは安全な空へ再び飛び立つため、全力を尽くすことをお誓い申し上げます」と語りかけました。
また、遺族の代理人の弁護士が取材に応じ、「私たちの家族の命が失われたことを無にしないで、安全安心の輸送を実現するようにしていただきたい」と遺族のことばを伝えました。
続いて、海上保安庁の渡邉保範 海上保安監が「安全対策は緊急にできることは実施しているが、長期にわたって解決すべき面を洗い出し、対策をしっかり立てていきたい」と話しました。
海上保安庁によりますと、公葬のあと、遺族らは事故が起きた時間の午後5時47分にあわせ、現場となった滑走路の近くで献花し、黙とうしたということです。