米大統領、22日に初来日 中ロにらみ同盟強化確認へ

東京, 5月22日, /AJMEDIA/

 バイデン米大統領は22日、アジア初外遊の最初の訪問国である韓国を後にし、日本に到着する。来日はオバマ政権の副大統領時代の2013年以来で、大統領としては初めて。岸田文雄首相と大統領は23日に会談し、覇権主義的な動きを強める中国やウクライナ侵攻を続けるロシアをにらみ、日米同盟の一層の強化を確認する見通しだ。
 両首脳はこれまで電話・オンライン以外は短時間の会談しか行っておらず、時間を割いて対面で会談するのは初めてとなる。首相は21日、京都市内で記者団に「対面で率直に意見交換したい。信頼関係を深めることが大事だ」と表明。「日米同盟の強化、『自由で開かれたインド太平洋』の取り組みでの緊密な連携を確認したい」と語った。
 ホワイトハウスは会談に向けて「大統領は米日同盟の強さを強調し、『自由で開かれたインド太平洋』の共通ビジョンを前進させ、重大問題で緊密な協力を継続する」との声明を出した。
 会談は23日午前に始まり、共同記者会見を挟んで夕食会が行われる。両首脳はロシア制裁の継続を確認。中国の動きを念頭に、力による一方的な現状変更はいかなる地域でも許されないとの認識を共有する。大統領の日韓訪問に合わせて核実験再開の兆しを見せる北朝鮮への対応も協議する。
 両首脳は共通の理念「核兵器のない世界」に向けた協力も申し合わせる見込み。首相は経済安全保障推進法の成立を報告し、日本の防衛力を抜本的に強化する決意を伝えたい考えだ。
 大統領は合間を縫って、北朝鮮による拉致被害者家族と面会。自身が提唱する経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の発足を宣言する会合も催す。首相は参加を表明する見通しだ。
 24日には両首脳はそろってオーストラリアとインドを加えた4カ国の枠組み「クアッド」の首脳会議に出席し、中国やロシアへの対応を話し合う。インドからはモディ首相が来日するが、豪州は21日投開票の総選挙と時期が重なったため、会議への出席を含め対応が明確になるのはぎりぎりになるとみられる。

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