東京, 11月7日, /AJMEDIA/
石破茂首相は7日、トランプ次期米大統領と初の電話会談を行い、できるだけ早期に対面で会談することで一致した。首相は月内にも実現したい意向。首脳間で円滑に対話できる環境を整えることで、同盟関係の深化につなげる狙いだ。
電話会談は約5分間にとどまった。首相は大統領選勝利に祝意を伝え、「日米同盟をより高い次元に引き上げる」方針を確認。トランプ氏は「会って話をすることを楽しみにしている」と語った。
首相とトランプ氏の初顔合わせについて、日本側では今月中旬に予定する首相の南米訪問時に米国に立ち寄る案が検討されている。首相は15、16両日にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、18、19両日にブラジルで開催される20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席することにしている。
ここで実現しない場合も、来年1月の大統領就任前に済ませたい考えだ。
初会談では、同盟の維持・強化に関するトランプ氏の姿勢が焦点になる。中国や北朝鮮、ロシアに対する方針も注目される。トランプ氏は日本製鉄による米鉄鋼大手USスチール買収に反対しており、これが議題に上る可能性もある。首相は持論の日米地位協定改定を提起するかどうか見極めているとみられる。
日本側には、トランプ氏が防衛費や在日米軍駐留経費の日本側負担について増額を求めてくることへの懸念もある。これに関し、首相は電話会談後、記者団に「金額面だけでなく装備面や運用面などいろいろな観点から同盟強化を精力的に議論したい」と述べた。