東京, 10月17日, /AJMEDIA/
石破茂首相は17日、北朝鮮による拉致被害者の家族と就任後初めて、首相官邸で面会した。首相は拉致事件を「国家主権の侵害」と位置付け、「これまでの経緯などをもう一度検証・分析し、最も有効な手だてを講じていきたい」と解決に向けた決意を伝えた。
一方、横田めぐみさん=拉致当時(13)=の弟で家族会代表の拓也さんは、首相の掲げる東京と平壌への連絡事務所設置に反対する考えを表明。「拉致問題を時間稼ぎした上で幕引きすることにしか寄与しない。全拉致被害者を即時一括帰国させよと強く訴え続けるべきだ」と求めた。出席者によると、首相は連絡事務所について言及しなかったという。
首相は「首脳同士が大局観を持ってお互いの考えを率直に述べ合うことは極めて重要だ」と語り、金正恩朝鮮労働党総書記との会談に意欲を示した。
拓也さんは、家族がめぐみさんと再会する前にめぐみさんの娘キム・ウンギョンさんと面会することは認めない考えを強調した。