東京, 12月24日, /AJMEDIA/
鎌倉幕府を開いた源頼朝が、静岡県島田市の寺におよそ800年前に植えたと伝えられる杉を使って彫られた「頼朝像」が、島田市の博物館で23日から公開されています。
公開されているのは、袍(ほう)と呼ばれる黒い上着と紫のはかま姿で、しゃくを持って座る源頼朝の像です。
高さが1メートル10センチ、幅が1メートル47センチ、重さが55キロほどあり、はかまなどのしわも表現されていて威厳のある表情をしています。
島田市の智満寺で、頼朝が植えたと伝えられていた杉が10年前に倒れ、この杉を生かした形で後世に残そうと、京都の仏師がおよそ9か月かけて制作したということです。
ことし10月に、京都市内でお披露目されていましたが、23日からの3日間、島田市博物館で、制作に使われたのみや木づちとともに公開されています。
この像は、来年春には頼朝ゆかりの鎌倉市の鶴岡八幡宮に奉納される予定です。
会場を訪れた70代の女性は「近くで見ると木目がとてもきれいでした。800年前の杉ですが生命力を感じます」と話していました。
島田市博物館の松下弘希課長補佐は「正面だけではなく360度見ることができるので、ぜひ足を運んでほしい」と話していました。