東京, 10月13日, /AJMEDIA/
2019年の台風19号による千曲川の堤防決壊から5年となった13日、大規模な浸水被害を受けた長野市豊野地区で、地元住民らによる「10.13を伝えていく集い」が開催された。被災者ら約80人が出席し、犠牲者に黙とうをささげた。
出席した荻原健司市長は「被災者には、なかなか生活が戻らない中で憤りや怒りもあると思う。思いをしっかり受け止め、行政運営に取り組んでいく」などとあいさつした。
自宅が浸水した倉田圭司さん(43)は「災害が自分の身に降り掛かることだとは思っていなかった。『きっと大丈夫だろう』では駄目だと、常に心にとどめておきたい」と語った。
会場の豊野防災交流センターは8月、生涯学習や交流の場として、当時浸水した市営住宅のあった場所に建設された。災害に備え、120センチの盛り土が施されており、食料などを蓄える備蓄倉庫や、ふたを外し、テントで覆うなどして使用する「マンホールトイレ」が整備されている。
千曲川の堤防は19年10月13日に決壊。台風19号の影響で長野市では約4300世帯が浸水し、関連死16人を含め18人が死亡した。