東京, 12月24日, /AJMEDIA/
アポロ計画以来、半世紀ぶりに人類を月面に着陸させる、アメリカ主導の月探査計画「アルテミス計画」で、日本人の宇宙飛行士が少なくとも2人、月面での活動に参加する方向で最終調整が進められていることが関係者への取材でわかりました。正式に決まれば、日本人が初めて月面に立つことになり、日本の宇宙探査の大きな転換点となります。
人類が宇宙へ進出する足がかりとして、アメリカは、日本やヨーロッパなどとともに月面を持続的に探査する「アルテミス計画」を進めていて、2025年以降に宇宙飛行士の月面への着陸を目指しています。
1972年のアポロ17号以来およそ半世紀ぶりに再び人類が月面に立つことになりますが、月面での一連の活動に日本人の宇宙飛行士が少なくとも2人、参加する方向で最終調整が進められていることが関係者への取材でわかりました。
日本は、JAXA=宇宙航空研究開発機構とトヨタなどが開発している有人の月面探査車を活用して技術面でも協力することにしていて、こうした内容を盛り込んだ取り決めは、早ければ来月にもNASA=アメリカ航空宇宙局との間で締結される予定だということです。
正式に決まれば、日本人が初めて月面に立つことになり、日本の宇宙探査の大きな転換点となります。
アルテミス計画とは
「アルテミス計画」は、アメリカが主導で進めている国際プロジェクトで、月に再び人類を送り込み月面での開発を持続的に行うことで、将来的には火星の有人探査を目指しています。
今回の計画の名前の由来となっている「アルテミス」は、ギリシャ神話の月の女神で、人類を月面に送り込んだ「アポロ計画」の由来となった「アポロ」とは双子のきょうだいです。
「アルテミス計画」を巡っては、去年、第1段階として、新たに開発されたロケットに搭載され、宇宙飛行士を乗せずに打ち上げられた宇宙船「オリオン」は、月を周回する25日間の試験飛行を行い、無事帰還しています。
今後、第2段階として実際に宇宙飛行士を乗せて月を周回する試験飛行を行い、第3段階として2025年以降に宇宙飛行士が月面に降り立つ計画です。
また、月面や将来の火星探査に向けた中継基地として、月を周回する新たな宇宙ステーション「ゲートウェイ」も建設される計画です。
この「ゲートウェイ」での活動にも、日本人の宇宙飛行士が少なくとも1人、参加することが日米の間で正式に決まっています。