東京, 12月31日, /AJMEDIA/
能登半島地震で被災した石川県各地では31日午前、新年への準備が進められた。地震発生から1年を前に、被災者らは大みそかを思い思いに過ごした。
輪島市町野町では、5月末から続く入浴支援「まちのの湯」の準備を進めるスタッフの姿が見られた。入浴支援を行うピースボート災害支援センターで臨時職員を務める60代男性によると、元日には朝風呂も用意する予定という。男性は「街の人のためになることを来年も続けたい」と力を込めた。
珠洲市役所の前にある「飯田わくわく広場」では、午後2時から元日夕方まで開かれるイベントの準備が進んだ。餅つきやカラオケ大会が用意されており、31日夕方からは年越しそばが振る舞われる。
準備の様子を見に来た中谷内昭子さん(66)は、「楽しみで癒やしになる。私も飛び入りで歌おうかな」と笑顔で話した。
地震で珠洲市に住む父の向井宏さん=当時(97)=を亡くした星十さん(64)は金沢市内の自宅で「この1年は長くも短くもなく、普段通りに流れていった」と振り返った。「また地震があるかも」という不安は拭えないが、宏さんについては「ゆっくり休んでほしい」と涙を浮かべながら話していた。