岸田氏、宙に浮く4400万円 延期したパーティーの収入―23年報告書・政治資金

東京, 11月30日, /AJMEDIA/

 総務省が29日に公表した2023年の政治資金収支報告書によると、自民党の岸田文雄前首相は開催を翌年以降へ延期した2回の政治資金パーティー分として計4447万円の収入を得ていた。23年中は開かれていないため、報告書上は宙に浮いた形だ。

 岸田氏は首相在任中の23年12月8日に広島市内で、同月15日に東京都内で資金管理団体が予定していたパーティーを延期した。この直前に報道され始めた自民党派閥の裏金事件に配慮したとみられる。

 野党は、開催せずに返金もしなければ、企業・団体がパーティー券を買った分は政治資金規正法の禁じる「政治家個人への寄付」に当たると指摘。中止した上で全額返金すべきだと主張した。

 岸田氏は今年5月の国会答弁で、希望者には返金の手続きを進めていると説明した。ただ、23年12月に「パーティー会費返金」として記載されているのは四つの企業・団体に対する計10万円のみ。その後の動きは、来年公表見込みの24年分報告書で明らかになる。

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