大江健三郎さん 高校時代の文章や詩見つかる 愛媛 内子町

東京, 3月15日, /AJMEDIA/

日本人として2人目のノーベル文学賞を受賞した現代日本を代表する小説家で、今月3日に亡くなった大江健三郎さんが、高校時代に愛媛県内子町の高校の文集に寄稿した文章や詩が見つかりました。

今月3日に老衰のため88歳で亡くなった小説家の大江健三郎さんは、愛媛県内子町の大瀬地区に生まれ、昭和25年に地元の県立内子高校に進学し、文芸部に所属しながら1年間在校しました。

13日、大江さんの訃報が報じられたことから、高校が校内の資料室でゆかりの品を探したところ、73年前に当時1年生だった大江さんが校内で発行する生徒会誌に寄稿した文章や詩が見つかったということです。
このうちシェークスピアの「ハムレット」について記した文章では、ハムレットの生涯から人間の運命を思索しつつ、「前進することは悩みの連続であろう。しかし人間は前進するように運命づけられている」と人生への決意ともとれる記述があります。
また「赭い秋」(あかいあき)というタイトルの詩は、
「パツクリ赤くひらいた
 落日………。」
と夕日の情景を表現しながら、
最後に
「みじめな
 赭い秋である。」
と結んでいて、青春時代の心情をうかがい知ることができます。

内子高校の藤本昭二校長は「高校1年生でこれだけのレベルの文章を書いたことに驚いています。大江さんの偉大な功績を若い世代に伝えていきたいと改めて感じています」と話していました。

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