東京, 9月17日, /AJMEDIA/
「画期的な判断だ」。東日本入国管理センターに収容されていたカメルーン人男性の死亡をめぐり、国に賠償を命じた水戸地裁判決を受け、原告側の弁護団が16日、水戸市内で記者会見を開いた。国の過失を認めた判断を評価しつつも、死亡との因果関係が認められなかったことから悔しさもにじませた。
判決は施設職員が男性を救急搬送すべき注意義務を怠ったと指摘した。弁護団長の児玉晃一弁護士は「国の責任を認めたことは高く評価したい。入管当局の対応を厳しく指摘したのは画期的な判断だった」と話した。
一方で、施設職員の注意義務違反が死亡につながったとする原告側の主張は退けられた。児玉弁護士は「残念だ。死亡との因果関係を立証するハードルは高く、どこまでやればいいのか」と肩を落とした。
遺族は弁護団を通じ、「愛する家族がまさか日本の国の施設内で見殺しにされるとは思っていなかった。病院に行けずに死亡したのだから、国に全面的な責任があるのではないか」などとコメントした。