東京, 11月02日, /AJMEDIA/
先月、北海道の野鳥から今シーズン初めて検出された高病原性の鳥インフルエンザのウイルスについて、農研機構=農業・食品産業技術総合研究機構が遺伝子を詳しく解析した結果、おととしのシーズン以降、国内の養鶏場などで見つかったウイルスと同じタイプであることが分かりました。農研機構は今シーズンも養鶏場などでは警戒が必要だとしています。
先月、北海道美唄市で野生のカラスの死骸から高病原性の鳥インフルエンザが今シーズン初めて検出されました。
これについて農研機構がウイルスの遺伝子を解析したところ、ウイルスは「H5N1型」でおととしと去年のシーズンにそれぞれ国内の養鶏場などから検出されたウイルスの1つと遺伝子の型が一致したということです。
また、鳥以外への感染性を高めるような遺伝子の変異は見つからず、ヒトに感染する可能性は低いとみられるということです。
鳥インフルエンザを巡っては、昨シーズンは国内の養鶏場などで発生が相次ぎ、処分されたニワトリなどの数は過去最多となりました。
農研機構人獣共通感染症研究領域の内田裕子グループ長は「同じ遺伝子の型のウイルスが今シーズンも見つかったことから、渡り鳥の間で感染が続きやすくなっている可能性がある。すでにウイルスは国内に運ばれてきているので、養鶏場などではより一層の警戒が必要だ」と話していました。