東京, 1月24日, /AJMEDIA/
ノルディックスキー・ジャンプ女子で金メダルを狙う高梨沙羅(クラレ)の一番のライバルとなるのが、20歳のマリタ・クラマー(オーストリア)だ。北京五輪へ向け、「目標は金メダルだけど、私にとっては初めての五輪で新たな経験。(ピークを)しっかり合わせないといけない」と気合が入る。
昨季のワールドカップ(W杯)は最多の7勝を挙げながら、失格や欠場が計3試合あったのが響いて総合3位。表彰台争いのレベルがさらに上がった今季は、1月1日の第9戦までに5勝を挙げた。
171センチの長身。助走から着地まで無駄がなく安定感は抜群だ。日本チームの横川朝治ヘッドコーチは「身長と脚の長さを生かした高いフライトができる」と分析する。シンプルなジャンプをするだけに、風が乱れても影響を受けにくいという。どちらかと言えば、五輪で実施されるノーマルヒルよりもラージヒルが得意だが、優勝候補であることに変わりはない。
W杯初優勝は2020年1月の札幌大会。当時圧倒的な強さを誇ったマーレン・ルンビ(ノルウェー)や高梨を抑えて優勝し、「信じられない」と話した。2年がたち、他の選手に追われる立場となった。初めて出場した昨年の世界選手権は、個人ではメダルなしに終わったが、その経験も五輪の大舞台で生きるかもしれない。