処理水放出 風評被害受けた事業者への賠償受け付け きょうから

東京, 10月02日, /AJMEDIA/

東京電力福島第一原発にたまる処理水の海への放出を受けて、風評被害を受けた事業者への賠償の受け付けが、2日から始まります。

福島第一原発にたまる処理水の海への放出をめぐっては風評被害が発生した場合には、東京電力が期間や地域、業種を限定せずに賠償を行うとしています。

賠償の受け付けは電話や相談窓口を通じて2日から行われ、事業者から風評被害を受けたとして請求があった場合には、来月20日以降、手続きに必要な書類を送ることにしています。

東京電力によりますと
▽風評被害による水産物や農産物などの価格の下落や、売り上げの減少に伴う損害
▽海外の禁輸措置への対応にかかった費用
などが賠償の対象になるということです。

中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止するなど処理水の放出に伴う影響が出ていることから東京電力は事業者から賠償を求められた場合には、被害の状況などを精査した上で、できるだけ速やかに賠償額を算定し、支払いを行う方針です。

賠償の受け付けは、電話では0120-429-250で
▽月曜から金曜は午前9時から午後7時まで
▽土日と祝日は午前9時から午後5時まで
相談に応じるほか、宮城県石巻市に2日から相談窓口を新たに開設することにしています。

賠償の基準と今後の手続きは
東京電力は風評被害が発生した場合に賠償額をどのように決めるか、基準を公表しています。

この中では、期間や地域、業種は限定せず
▽風評被害に伴う水産物や農産物などの価格の下落により売り上げが減少した場合や
▽海外の禁輸措置への対応として輸出先の転換や在庫の保管にかかった費用
などが賠償の対象だとしています。

賠償の受け付けは、電話や相談窓口を通じて行われ、請求書の発送を依頼すると来月20日以降、必要な書類が送付されるということです。

請求の際には
▽事業を行っていることを証明する書類や
▽処理水の放出前後の売り上げ推移などの資料も
提出する必要があるということですが、請求に期限は設けないとしています。

事業者から請求を受けると、東京電力は水産物や農産物の場合だと卸売市場の価格の動向などを確認して風評被害が発生しているかどうかを精査します。

そのうえで、被害が出ていると判断した場合にはできるだけ速やかに賠償額を算定し、申請者に通知するとしています。

申請者が賠償額を受け入れれば、東京電力が合意書を受け取ったあと1週間をめどに賠償金を支払うことにしています。

賠償にかかる費用については、政府が交付国債を財源として「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」を通じて、東京電力に貸し出し、会社の毎年の収益などから返済を受けるということです。

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