円下落、一時148円台 32年ぶり安値更新―外為市場

東京, 10月15日, /AJMEDIA/

 14日の外国為替市場で、円相場は一時1ドル=148円台に下落し、1990年8月以来約32年ぶりの安値を更新した。前日に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)を受け、日米金利差拡大を見込んだ円売り・ドル買いの動きが再び加速した。政府・日銀による再度の為替介入に対する警戒感が強まる中、じりじりと値を下げる展開になっている。
 ニューヨーク市場の午前10時現在は148円10~20銭と、前日午後5時比93銭の円安・ドル高。
 13日に発表された米CPIが市場予想を上回ったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)が積極的な利上げを継続するとの見方が強まり、同日の海外市場で円相場は約32年ぶりの円安水準を突破した。ただ、為替介入への警戒感も根強く、14日の東京市場では円買いが優勢になる場面も見られた。
 日銀の黒田東彦総裁は米ワシントンで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議後の記者会見で、「今(金利を)引き上げる必要はないし、適切ではない」と、金融緩和を継続する姿勢を改めて強調。インフレ抑制に向け積極利上げを繰り返すFRBとの違いが際立っており、「日米の金利差を意識して今後も円が売られる」(複数の市場筋)との見方が支配的となっている。

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