東京, 7月04日 /AJMEDIA/
「藤井さんがいなかったらタイトルは取れなかったと思う」
初めての戴冠を果たした直後の会見で、藤井への思いを何度も口にした新叡王・伊藤匠。
同い年なのに、プロ入りも、初タイトルも先を越された。
「雲の上の人」と憧れながらも「ふがいない」と悔しさを抱いていた。
11連敗しても、藤井に追いつくことをあきらめなかった。
“藤井一強時代”といわれる将棋界に、新たなヒーローが誕生しようとしている。
(科学文化部記者 堀川雄太郎)
新叡王・伊藤匠が語った
2024年6月20日、叡王戦最終局。その時はついに訪れた。
中学2年生で鮮烈なデビューを果たしたのち、わずか7年で史上初の八大タイトル独占という将棋界の頂点に駆け上った藤井聡太。
圧倒的な強さで、これまで戦ってきたタイトル戦すべてを制してきた藤井から、初めてタイトルを奪ったのは、同い年の伊藤匠だった。
将棋界の歴史を動かした戦いから1週間。伊藤新「叡王」が、NHKのインタビューに応じた。