東京, 4月11日, /AJMEDIA
フランスで10日、大統領選の第1回投票が行われ、2017年の前回選挙と同じくマクロン大統領と極右政党「国民連合(RN)」のルペン候補の決選投票進出が決まった。仏内務省によると、開票率97%時点で得票率はそれぞれ約27%と約24%で、マクロン氏が一歩リードした。決選投票は24日に行われる。
投票率は約74%と見込まれ、第1回投票としては過去最低だった02年の約72%とほぼ同水準。前回の第1回投票では約79%だった。
マクロン氏は、ウクライナでの停戦に向けロシアのプーチン大統領と何度も電話会談するなど仲介に奔走する外交姿勢が評価され、選挙戦序盤では高い支持を得た。ただ、ウクライナでの戦闘が長期化し、定年退職年齢の引き上げなどの公約が有権者の反発を招いて中盤から支持率は低下した。
一方、ルペン氏は人種差別的なイメージを排除する軟化戦略が奏功。国民の生活水準向上など、物価高騰に苦しむ家計支援策に主軸を置いた主張を展開し、投票直前の支持率ではマクロン氏に1ポイント差まで迫っていた。
マクロン氏は投票終了後にパリで行われた集会で、支持者らを前に「あなた方の信頼を名誉に思う」と謝意を表明。一方で「見誤ってはならない。まだ何も勝負はついていない」と述べ、陣営の気の緩みを警戒した。
ルペン氏もパリで開かれた集会で「仏国民は意思表示し、私が現職と決選に進出する名誉にあずかった」と支持者らにあいさつ。「マクロン氏に投票しなかった人は全て合流すべきだ」と強調し、決選投票へ向けて幅広い支持を訴えた。