マイナ保険証、本格移行まで1カ月 資格確認方法が多様に

東京, 11月2日, /AJMEDIA/

 現行の健康保険証の新規発行を停止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に本格移行する12月2日まで1カ月に迫った。ただ、マイナ保険証のメリットが十分に理解されておらず、利用率の低迷が続く。政府は活用が進むまでは、現行保険証との併用を最長1年間認めるといった移行措置を設定。医療機関で受診する際の保険資格の確認方法が多様化する。

 マイナ保険証は、医療機関や薬局に設置されたカードリーダーで患者本人であることを認証する「オンライン資格確認」を行うのが特徴。専用サイト上で過去に処方された薬の処方歴などを医療機関同士で共有し、適切な治療につなげることができる。

 しかし、別人データの誤登録問題などが尾を引き、9月時点のマイナ保険証利用率は13.87%にとどまる。現行保険証の新規発行が終わる12月2日以降は、マイナ保険証以外の主な資格確認方法として、現行の保険証や、マイナカードを持っていない人などに発行される「資格確認書」も利用できる。

 現行の保険証が使えるのは有効期限が切れるまでの最長1年間。75歳以上の後期高齢者医療制度は来年7月末、自営業者ら向けの国民健康保険は自治体によって有効期限が異なる。サラリーマン向けの健康保険は来年12月1日まで使えるケースが多い。

 資格確認書はカード型やはがき型などがあり、有効期間は加入する医療保険によって異なるが、最長5年間で更新も可能。自治体や勤務先の健康保険組合などから、申請なしでマイナ保険証を使えない加入者の元へ送られる。ただ、転職・転居をした際は、手続きをすれば速やかに使えるマイナ保険証と異なり、資格確認書の利用者は発行を待つ必要がある。

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