東京, 5月29日, /AJMEDIA/
体が動かなくなる難病、パーキンソン病は、脳に異常なたんぱく質がたまることが原因とされていますが、大阪大学などのグループは、これとは別の物質が原因とみられる新しいタイプのパーキンソン病を見つけたと発表しました。
この研究は大阪大学大学院医学系研究科の別宮豪一特任講師などのグループが行いました。
パーキンソン病は手足が震えたり、体が動かなくなったりする難病で、脳の一部に「αシヌクレイン」という異常なたんぱく質がたまることが原因とされています。
グループでは、パーキンソン病と診断された1人の患者から死後に脳の提供を受け、詳しく調べたところ、「αシヌクレイン」ではなく、「TDPー43」と呼ばれる別のたんぱく質がたまっていることが分かったということです。
「TDPー43」はほかの神経難病との関連は指摘されていましたが、パーキンソン病を引き起こすことは知られておらず、グループでは新たなタイプのパーキンソン病と考えられるとしています。
別宮特任講師は「1例の解析ではあるが、パーキンソン病の原因を解明する研究に一石を投じる発見となったと考えている」と話していました。