東京, 9月24日 /AJMEDIA/
南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」について、現地調査を続けている山形大学などの研究グループが、AI=人工知能を活用し、半年間で303にのぼる地上絵を新たに発見しました。
これは24日、山形大学ナスカ研究所の坂井正人副所長などがオンラインで会見し、明らかにしたものです。
それによりますと、山形大学の研究グループは、現地の考古学者などと共同で、2022年9月から半年間、航空写真をAIで分析して、地上絵がありそうな候補地を絞り、現地に入って調査を行ったところ、新たに303の地上絵を発見したということです。
見つかったのは人間のほか、リャマなどラクダ科の動物などの地上絵で、紀元前100年ごろから西暦50年ごろの間に描かれ、儀礼のために使われたとみられるということです。
このグループは、この20年間の研究で、人や動物が具体的に描かれた地上絵を300点余り見つけていますが、今回は半年間の調査でほぼ同じ数を見つけたことになります。
AIによる解析で、これ以外にも900を超える地点で地上絵が存在する可能性が高いことがわかっているということで、今後、現地調査で確認することにしています。
坂井副所長は「AIの活用で研究スピードが高まり、今後、さらに大量の地上絵が見つかることは確実だ。なぜ地上絵が作られたか、詳しい目的も調査したい」と話していました