東京, 10月16日, /AJMEDIA/
トランポリンの日本一を決める全日本選手権が行われ、森ひかる選手が5年ぶりの優勝を果たして、来月の世界選手権に向け弾みをつけました。
トランポリンの全日本選手権は広島県福山市で開かれ、最終日の15日は、男女の個人種目の決勝などが行われました。
このうち女子個人には、去年の世界選手権で金メダルを獲得した24歳の森選手が出場し、8人で争う決勝に進みました。
トランポリンは10回の跳躍で次々と技をこなし、得点を争いますが、森選手は3回宙返りを2回入れるなど、高さのある演技でまとめて54.860をマークし、優勝しました。
森選手が全日本選手権で優勝するのは5年ぶり3回目で、来月開幕する世界選手権に向け弾みをつけました。
また、男子個人には去年の世界選手権に初出場し銅メダルを獲得した、24歳の石川和選手が出場しました。
石川選手は3回宙返りを4回入れる構成で決勝に臨み、持ち味の安定感のある演技を見せて出場選手の中で唯一60点台となる60.460の高得点を出して、初優勝を果たしました。
一方、大会4連覇を目指した19歳の西岡隆成選手は、15日の準決勝で2回目のジャンプの着地に失敗し、最後まで演技を通しきれず、23位に終わって、決勝に進めませんでした。
来年のパリオリンピックの出場枠をかけて争われる世界選手権は、来月9日にイギリスで開幕し、個人決勝への進出を決めれば出場枠を獲得できます。
5年ぶりの優勝果たした森ひかる「納得できる演技ができた」
5年ぶりの優勝を果たした森ひかる選手は「5年も空いちゃったかという感じだが、この5年間でたくさんの山を乗り越えてきて、この優勝はめちゃくちゃうれしい」と笑顔で話しました。
そのうえで決勝での演技について「攻められたし、ベストではないが納得できる演技ができた。緊張した場面でもやりきれたことで自信になった」と振り返りました。
そして、パリオリンピックの出場枠をかけた世界選手権に向けて「今の実力では優勝できないし、世界との差が大きいが、出場枠を獲得するつもりで頑張りたい。まず自分のベストを1つずつ出していきたい」と話していました。
初優勝の石川和「気負わず落ち着いて演技ができた」
初優勝した石川和選手は、60点台の高得点を出したのは大学3年生の時以来だということで「これまで60点を出そうと力んでしまって演技が途中で中断することが多かったが、気負わず落ち着いて演技をすることができた。うれしい気持ちだ」と話していました。
そして、2大会連続のメダル獲得を目指す世界選手権に向け「今大会は着地で真ん中からずれてしまい減点されたのでまだ伸びしろがある。世界選手権はオリンピックの出場枠をかけた大会となるがメダルを目指して頑張りたい」と話していました。