東京, 7月09日, /AJMEDIA/
【シンガポール時事】日本の東北地方の名産物や魅力を紹介するショールーム形式の店舗「ACCESS TOHOKU」が今月19日、シンガポールにオープンする。手掛けたのは仙台市出身の大野紘子さん(52)。東北の企業が海外進出を目指す際の拠点として活用してもらえればと期待している。
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大野さんは夫の仕事の関係で東南アジア生活が19年目を迎える。マレーシア在住中の2011年3月に東日本大震災が発生。「何かしらの形で(東北復興に)貢献したい」との長年抱いてきた思いが今回の店舗開設につながった。
店内では、福島県の漆塗りや赤べこ、青森県のにんにく、秋田県の伝統漬物いぶりがっこ、山形県の絹製品など、よりすぐりの東北名産品を展示販売する。店内にはキッチンも併設されており、来訪者の前で調理した料理をすぐに提供できる。
東北では事業の後継者不足が深刻化している。大野さんは「継がせる側、継ぐ側の両方にとって魅力ある事業にするのが大切」と考え、若手が引き継いだ事業を積極的に応援し、海外進出を手助けする。こうした活動は自治体の補助金を使い短期間で行われることが多いが、大野さんは東北の観光PR事業に携わってきた経験や人脈を生かし、継続的に支援していく考えだ。