キーウ近郊の学校 慈善団体が防空シェルター設置 対面授業再開

東京, 9月27日, /AJMEDIA/

軍事侵攻が続くウクライナの学校では今月、新学期が始まりましたが、校舎の損壊や安全が確保できないなどの理由で就学年齢の子ども全体のおよそ3分の1が学校に通えない事態になっています。こうした中、首都キーウ近郊では、地元の慈善団体が新たに防空シェルターを設置したことで、対面での授業が再開され、子どもたちが学校で元気な姿を見せています。
ユニセフ=国連児童基金によりますと、ウクライナでは、校舎が破壊されたり、防空シェルターが備わっていなかったりするため、就学年齢の子ども全体のおよそ3分の1にあたる150万人が学校に通えず、オンラインでの授業を余儀なくされていて、学習環境をどう整えるかが課題となっています。

こうした中、キーウ近郊のホストメリでは慈善団体が破壊された学校の校舎を修復したうえでおよそ半年間かけて防空シェルターを設置し、対面での授業の再開にこぎつけました。

シェルターは鉄を入れて強化した厚さ25センチのコンクリートの壁に覆われている上に土を盛った造りで、攻撃から子どもたちを守ることができるということです。

広さは40平方メートルあり、一度に最大60人の子どもを避難させることができます。

デザインにもこだわり、壁には動物や本などの絵を描き、避難した際に子どもたちが少しでもリラックスできるよう工夫が施されています。

この学校には6歳から17歳までの100人余りが通っていますが、シェルターに一度に避難できる人数を超えているため、学年ごとに時間を分け2交代制で登校しています。

建設にかかった費用は日本円にしておよそ400万円で、日本からの寄付もあったということです。

シェルターを設置した慈善団体の代表を務めるオレクサンドル・カハールさんは「子どもは私たちの未来です。子どもたちの笑顔を見ると幸せになりますし、私たちの活動で、その笑顔を与えられると信じています」と話していました。

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