イスラエル軍 住民に再び退避呼びかけも “ハマスが妨害”

東京, 11月05日, /AJMEDIA/

イスラエル軍はガザ地区北部への攻勢を強める一方で、住民に対して、経路を指定したうえで3時間の間に南部に退避するよう再び呼びかけました。しかしイスラム組織ハマスが経路を確保しようとしていたイスラエル兵に砲撃し退避を妨害したとして強く非難しています。

イスラエル軍は4日もガザ地区北部を中心に地下トンネルを破壊するなどハマスの軍事拠点への攻勢を強めていて、激しい空爆によって一時、ガザ地区の市街地の一帯が白い煙に包まれました。

またガザ地区北部のジャバリア難民キャンプにある、国連機関が運営する学校では4日、爆発があり、避難していた住民などこれまでに15人が死亡し70人がけがをしたということです。

こうした中、イスラエル軍の報道官はガザ地区北部の住民に対し、現地時間の午後1時から午後4時にかけてガザ地区を南北に貫くサラハディン通りを人道的な理由から開放するとSNSを通じて発表し、南部への退避を再び呼びかけました。

しかしイスラエル軍はハマスの戦闘員が経路を確保しようとしていたイスラエル兵に向けて砲撃するなど「住民の安全と南への移動を妨げている」と主張していて、わずか3時間の間に住民の退避が進んだかは不透明です。

一方、パレスチナ赤新月社は4日、ガザ地区最大級の医療機関、シファ病院の近くで2台の救急車がイスラエル軍のミサイル攻撃を受け、15人が死亡した問題について、詳細な情報を発表しました。

それによりますと救急車には砲弾などの破片で胸と足を負傷して集中治療室での対応が必要なため南部に搬送される予定だった35歳の女性が乗っていたと説明しています。

救急車にはハマスの戦闘員が乗っていたとするイスラエル軍の主張に反論した形ですが、イスラエル軍もこの問題でより詳しい情報を示す用意があることを明らかにしています。

一連の衝突で、ガザ地区の保健当局によりますと死者は9488人に上っているほか、がれきに埋もれるなどして行方が分からない人も2000人以上いるということです。

またイスラエル側は少なくとも1400人が死亡し、240人以上がガザ地区で人質になっています。

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