東京, 12月15日, /AJMEDIA/
【神戸経済ニュース】ギュルセル・イスマイルザーデ駐日アゼルバイジャン大使は15日、神戸市役所を訪れて久元喜造神戸市長と会談し、「地方と地方の交流は互いの理解がより深まり、若者の交流にもつながるし、中小企業にも波及する」と述べ、神戸市とアゼルバイジャンの首都バクーとの交流を促した。前日夜に六甲山を訪れ「夜景を見ていると、バクーを思い起こさせた」という。バクーもまたカスピ海に面した港町だ。イスマイルザーデ大使は、大使として2回目の日本駐在。流暢な日本語で久元市長と話した。
日本の都市でアゼルバイジャンの都市との友好関係を結ぶのは2カ所。そのうちの1つは静岡県伊東市で、アゼルバイジャンのイスマイリ州と友好交流都市になっている。きっかけは伊東市の造園会社がイスマイリ州で日本庭園を作庭したことだとイスマイルザーデ氏が説明した。一方で神戸市に本社を置く商社の神栄(3004)は、アゼルバイジャン政府の非常事態省に防災コンサルを提供。イスマイルザーデ氏は「これも神戸とアゼルバイジャンのつながりだ」と強調していた。
久元氏はアゼルバイジャンと神戸市との交流について明確に回答しなかった。このほかイスマイルザーデ氏は2025年に開催する国際博覧会の開催地について、バクーは大阪市と競合したことを改めて説明。25年の国際博覧会(大阪・関西万博)には自ら建物を建設する「タイプA」で出展し、「もうデザインもできている」と話した。博覧会のパビリオンに立ち寄るよう、イスマイルザーデ氏が久元氏に呼びかけると、これには久元氏も「ぜひお伺いしたい」と話していた。会談には神栄の赤沢秀朗社長も同席した。
イスマイルザーデ氏は神戸市訪問の記念品として、アゼルバイジャンで製造が盛んな絨毯(じゅうたん)を久元氏に手渡した(写真=左からイスマイルザーデ氏、赤沢氏、久元氏)。久元氏からは灘の酒と神戸市の風景を収めた写真集などを贈った。