東京, 7月30日 /AJMEDIA/
Appleは「Apple Watch」を装着したまま就寝することを勧めている。
違和感を覚える人もいるかもしれないが、Apple Watchを装着したまま眠ることは、まもなくリリースされるApple Watch向けアプリ「バイタル」のメリットを活用する鍵となる。Appleのヘルス担当バイスプレジデントのSumbul Desai博士は米CNETとのインタビューで、そのように語った。
Appleはヘルスケアについて、常に真剣に取り組んできた。同社は、高い人気を誇るApple Watchを提供し、「ヘルスケア」アプリ(ユーザーのデバイスによって収集された大量の情報が保管されているデジタルフォルダー)を運営しているだけでなく、ヘルスケアの主要分野と、被験者の傾向に関する研究も長年にわたって実施している。
こうした取り組みの結晶がバイタルアプリだ。バイタルアプリは、ユーザーが休んでいる間、つまり健康指標を最も正確に測りやすいときに、Apple Watchによって収集された健康指標(睡眠情報、心拍数、皮膚温度、呼吸数、血中酸素濃度)を毎日確認できるアプリだ。
2つ以上の健康指標、つまり「バイタル」がユーザーの通常の範囲から少し外れている場合は、バイタルアプリが知らせてくれる。Desai博士によると、Appleはこの機能を構築するために、自社で行っている「Heart and Movement Study」(心臓と身体活動に関する独自の研究)から得られたデータと臨床専門家の意見を参考にして、背景情報がもっと必要かもしれない異常な数値についてのメッセージやアラートを作成したという。
Desai博士は米CNETに対し、「健康状態というのは、ほとんど目に見えない」と語った。「健康状態を毎日確認できるこの機能は、夜間の健康状態のスナップショットのようなものだ」
そのスナップショップを記録するため、そして、おそらくスマートリングのブームと、スマートウォッチよりもスマートリングを装着して眠る方が気にならないという点に対抗するため、Appleは睡眠時のパートナーとして選んでもらえるよう努力している。その理由を説明しよう。
AppleがApple Watchを着けたまま寝るよう勧める理由
Desai博士によると、バイタルアプリを最大限に活用するために、ほとんどのApple Watchユーザーが行わなければならない「最も大きな行動の変化」は、Apple Watchを装着したまま眠ることだという。夜間は、日中のストレスや活動、動きなど、心拍数や体温といった健康指標に影響を及ぼす可能性のある要因から安全に隔離されるため、その間に収集される健康情報は、ベースライン、つまり「基礎」状態をより完全に表すことができる、とDesai博士は言う。
「Apple Watchのデータを活用したければ、装着したまま寝なければならない」(Desai博士)