東京, 02月09 /AJMEDIA/
今月3日、名古屋市内の路上で、「電動キックボード」に乗って男性と衝突し、鎖骨などを折る大けがをさせてそのまま逃げたとして、44歳の容疑者がひき逃げなどの疑いで逮捕されました。調べに対し、容疑者は、ぶつかって立ち去ったことを認める一方、容疑を一部否認しているということです。
逮捕されたのは、名古屋市中区の無職、松崎和則容疑者(44)です。
警察によりますと、今月3日、名古屋市中区で、運転免許が必要なタイプの「電動キックボード」に無免許で乗って一方通行の道路を逆走し、40代の男性に衝突して鎖骨などを折る大けがをさせてそのまま逃げたなどとして、無免許危険運転傷害やひき逃げの疑いが持たれています。
調べに対し、松崎容疑者は、ぶつかって立ち去ったことを認める一方で「自分が乗っていた電動キックボードに、運転免許が必要だとは思っていなかった」などと容疑を一部否認しているということです。
電動キックボードは手軽な交通手段として利用が広がっていますが、警察は重大な事故につながるおそれがあるとして、ルールの順守を呼びかけています。
防犯カメラに事故の瞬間が
現場近くの防犯カメラには事故の瞬間が写っていました。
今月3日の午後5時すぎ、名古屋市中区栄で道路を横切ろうとした男性が電動キックボードと衝突しました。
男性は衝撃で弾き飛ばされるように路上に倒れ、電動キックボードに乗っていた容疑者も転倒しました。
容疑者は立ち上がってうずくまる男性に話しかけますが、救急車を呼んだり男性を手当てしたりせず、キックボードに乗ると現場から立ち去りました。
近くを通りかかった人が救急車を呼び、男性はその後病院に運ばれましたが、鎖骨とろっ骨を折って全治およそ2か月の重傷だということです。
被害者の男性はNHKの取材に対し、「ぶつかったときは体が吹っ飛ぶ感覚でした。胸を強く打って呼吸ができないほどでした。電動キックボード自体が悪だとは思わないが、正しい乗り方やルールについて、国や関係機関にはきちんと周知してほしい」と話していました。