東京, 10月28日, /AJMEDIA/
聖徳太子の生涯を描いた「聖徳太子絵伝」という作品の複製に取り組んでいる滋賀県近江八幡市の寺で、一部の絵がほぼ完成し、来月一般公開されることになりました。
聖徳太子の創建と伝わる近江八幡市の観音正寺では、かつて4つの掛け軸の「聖徳太子絵伝」を所有していましたが、50年ほど前に手放したあと、行方がわからなくなっていました。
その後、東京国立博物館に所蔵されていることが分かったため、去年から絵仏師や日本画家に依頼して作品の複製を進め、このほど4つの掛け軸のうち2つがほぼ完成しました。
このうち1幅目の掛け軸には、聖徳太子が誕生した時の様子が描かれているほか、11歳のときに10人ほどの子どもたちの話を同時に聞いている様子などが描かれています。
また、2幅目の掛け軸には、馬にまたがって雲の中を走り、遠い国の様子にも気を配っている様子が描かれています。
観音正寺の岡村遍導住職は「文字だけでは伝えられていなかった聖徳太子像を絵を通じて感じてもらいたい」と話していました。
観音正寺では、1幅目の絵を来月から一般公開するとともに、3年後の2025年には、滋賀県での聖徳太子の伝説を描いた創作の掛け軸も含め、5幅の掛け軸を寺で公開したいとしています。