「立件されない」 逮捕前に副町長―給食官製談合

東京, 2月15日, /AJMEDIA/

 徳島県藍住町発注の学校給食の材料調達を巡る官製談合事件で、同町副町長の奥田浩志容疑者(64)が逮捕前、業者選定に関する情報を漏らしたと周囲に認める一方、「金はもらっていない。立件されるようなものはない」と話していたことが14日、関係者への取材で分かった。
 大阪、徳島両府県警は同日午後、藍住町役場を家宅捜索。段ボール4箱分の資料を押収した。
 両府県警は13日、給食に使われる牛肉の調達業者選定で、食肉卸売会社「阿波牛の藤原」側に他社の見積価格を漏らしたなどとして、官製談合防止法違反などの疑いで、奥田容疑者と同町元副議長の平石賢治容疑者(46)を逮捕。同社代表の藤原誠容疑者(44)も公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕した。
 関係者によると、既に府警などの任意聴取を受けていた奥田容疑者は1月下旬、「立件されるようなものはないのではないか」と周囲に話していた。平石容疑者についても「(一緒に)飲んだこともない」などと話し、親密な関係ではないと強調していたという。
 両府県警は見積価格を漏らした見返りに、金銭の授受がなかったか調べている。藤原容疑者の会社は2020年以降、給食の材料調達事業の見積もり合わせに37回参加。うち26回で受注したといい、府警は他に漏えいがなかったか捜査している。
 奥田容疑者は逮捕前に辞職願を提出。藍住町によると、14日に辞職が認められたという。

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