東京, 11月8日, /AJMEDIA/
世界トップレベルの研究水準を目指して国が新たに支援を行う「国際卓越研究大学」について、文部科学省は、東北大学を初めて正式に認定したと発表しました。およそ100億円が今年度中に助成される見込みです。
「国際卓越研究大学」は、国が設立した10兆円規模の基金「大学ファンド」の運用益を活用し、世界トップレベルの研究水準を目指して重点的に支援する大学です。
これについて、阿部文部科学大臣は8日の会見で、東北大学を初めて正式に認定したと発表しました。
「国際卓越研究大学」の初回の公募では、国立大学と私立大学合わせて10校が申請し、このうち最初の認定候補に選ばれた東北大学について、国の有識者会議はことし6月、認定の水準を満たすと判断していました。
認定された大学には国からの助成金が最長で25年間配分されることになっていて、東北大学には、初年度分としておよそ100億円が今年度中に助成される見込みです。
東北大学の計画には
▽教授を筆頭とした「講座制」と呼ばれる体制から、教員それぞれに学生や研究員などを配置して若手や中堅の研究者が独立した環境で研究できる体制への変更や
▽材料科学や災害科学など大学が強みとする研究分野の戦略的な強化など、大学全体の組織改革が盛り込まれています。
「国際卓越研究大学」について、文部科学省は今年度中に2回目の公募を行うことにしていて、最終的に数校を認定する計画です。
阿部文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で「国際卓越研究大学は、若手研究者に存分に研究できる環境を提供することなどを通じて、世界最高水準の研究大学を目指していく。初の認定校として、東北大学がわが国全体の研究力をけん引していくことを期待している」と述べました。