東京, 4月17日, /AJMEDIA/
岸田文雄首相に向けて木村隆二容疑者(24)が投げ込んだ筒状の爆発物について、専門家は手製のパイプ爆弾の可能性が高いと指摘する。材料は容易に入手でき、自作を防ぐのは困難だという。
銃器や火薬に詳しい評論家の津田哲也氏によると、一般的なパイプ爆弾は内部に火薬や発火装置などを詰め込み密閉したもので、着火すると内部で燃えたガスが膨張して圧力が高まり、爆発する。1960年代後半~70年代の学生運動や過激派の活動で、手製の爆弾として使われた。
現場では木村容疑者が取り押さえられる前、銀色の筒状の物にライターで火を付けるような動作が目撃されている。ただ、津田氏は投げ込まれた物については、「爆発までかなり時間がたっており、映像では導火線も見当たらない」として、電気発火式の時限型か遠隔操作型のパイプ爆弾の一種ではないかと推測する。白煙が上がっていたことから、黒色火薬が使われた可能性が高いという。
筒状部分の素材は「アルミニウムのような軟らかい金属では」と指摘。破裂音から爆発力は小さく、鉄と比べアルミは軽いため、破裂後の殺傷能力も低かったと分析する。
こうした爆弾の材料はホームセンターなどで簡単に手に入るという。津田氏は「自作はそれほど難しくなく、防ぐのは困難」と指摘し、被害防止には「金属探知機を設けるべきだ」と話した。