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日本人19人を逮捕 暴力団関与も視野に捜査―カンボジア拠点の特殊詐欺・警視庁

東京, 4月12日, /AJMEDIA/

カンボジアからうそのメッセージを送り、電子マネーを詐取したとして、警視庁は11日、詐欺の疑いで、特殊詐欺グループのメンバーとみられる住所、職業不詳岡本大樹容疑者(38)ら日本人の男19人を日本に移送、逮捕した。同庁はいずれの認否も明らかにしていない。
全国の75件に関与か カンボジア拠点の特殊詐欺―中心人物、1年半前に入国・警視庁

 19人は25~55歳で、岡本容疑者が中心的役割を担っていたとみられ、同庁は暴力団の関与も視野にグループの実態解明を急ぐ。
 不法滞在容疑で国外退去命令が出され、プノンペンの警察施設で拘束されていた19人を乗せたチャーター機は同日夜、羽田空港に到着。これに先立ち、同行した同庁捜査員が機内で逮捕状を執行した。
 岡本容疑者は2018年に日本国内で別の特殊詐欺事件に関与したとして、警視庁が詐欺容疑で逮捕状を取得。21年11月にカンボジアへ出国していた。
 在カンボジア日本大使館の通報を受けた現地当局が今年1月下旬、同国南部シアヌークビル州のホテルで19人の身柄を確保。男らの客室からは60台以上の携帯電話や詐欺の手口マニュアル、被害者の名前が記された資料などが見つかった。
 証拠品の引き渡しを受けるなどした警視庁は今月6日、19人の逮捕状を取った。
 男らの多くはNTTドコモを装い、ショートメッセージサービス(SMS)で日本の高齢者にメールを送信。記載された番号に連絡してきた相手に電話で「有料サイトの未払い料金がある」などと偽る「かけ子」だった。高齢者らに電子マネーを購入させていたといい、同様の被害が複数確認されている。
 逮捕容疑は1月24日、東京都練馬区の女性=当時(62)=に「未払い料金がある」とうそを言い、電子マネー「ビットキャッシュ」約25万円分を購入させ、だまし取った疑い。
 羽田空港に到着した男らは11日午後10時40分ごろ、4台のバスに分かれて乗り込んだ。捜査員に付き添われ、手には黒い布を掛けられていた。フードを目深にかぶり、向けられたカメラから目を背けるようなしぐさも。集まった報道陣から「誰かに指示されてやったのか」との質問も飛んだが、答えることはなかった。

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