東京, 2月10日, /AJMEDIA/
日本の新たな主力ロケット「H3」の初号機の打ち上げについて、JAXA=宇宙航空研究開発機構は、ロケットの飛行準備が整ったとして、今月15日に鹿児島県の種子島宇宙センターで行うと発表しました。
「H3」は、現在の主力ロケット「H2A」の後継機で、JAXAは種子島宇宙センターでの初号機の打ち上げを、今月15日の午前10時37分に行うと発表しました。
計画では今月12日に打ち上げる予定でしたが、先月のH2Aの打ち上げ延期や、H3の飛行システムに確認作業が必要になったため、日程を調整していました。
「H3」は全長およそ63メートルと国内最大で、ロケットの打ち上げビジネスで海外に対抗するねらいから、宇宙に運べる重量を「H2A」のおよそ1.3倍に増強し、打ち上げコストを現在の半分程度に抑える計画で、JAXAと三菱重工業が9年前、開発に着手しました。
新型のメインエンジンで想定外の振動が確認されるなど開発が難航した結果、初号機の打ち上げは当初の2020年度から2度延期され、開発費用は2000億円を超えています。
初号機には災害状況の把握などに活用が期待される、地球観測衛星「だいち3号」が搭載される予定です。
国産の新たな主力ロケットとして順調な滑り出しが見せられるか、注目されます。