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名古屋刑務所で、また受刑者暴行 報告2日、法相危機感

東京, 12月10日, /AJMEDIA/

 名古屋刑務所で9日、また受刑者への暴行問題が明らかになった。斎藤健法相が自ら記者会見し説明したが、報告を受けてから2日後の公表に危機感の強さが表れた。
 同刑務所では2001年、受刑者の肛門に消防用高圧ホースで放水して死亡させ、02年にも受刑者2人を革手錠で締め付けて死傷させた事件が相次ぎ、副看守長らが次々と逮捕された。
 これを機に旧監獄法の全面改正など刑事施設の運営全般が見直された。一方で、法務省幹部の大量処分も招き、受刑者の「死亡帳」の存在を法相に報告していなかった矯正局長が更迭される事態となった。
 今回の暴行は葉梨康弘前法相の辞任前の10月20日、「大きな問題になりそうです」と報告が上がった。後任の斎藤法相が報告を受けたのは今月7日。調査の途中だったが、危機感を持った同法相の指示で2日後の公表が決まった。
 斎藤法相は会見で「国民の不信を払拭(ふっしょく)できるよう真摯(しんし)に対応する」と表明。ある法務省幹部は「初等科研修で人権教育も行っていたが、コロナ禍でリモート研修となり、形骸化してしまったのではないか」と語った。

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