Site icon AJMEDIA 日本語

元園長らに有罪 5歳児バス熱中症死―福岡地裁

東京, 11月8日, /AJMEDIA/

 福岡県中間市の私立双葉保育園で昨年7月、園児の倉掛冬生ちゃん=当時(5)=が送迎バス内に取り残されて熱中症で死亡した事件で、業務上過失致死罪に問われた元園長の浦上陽子(45)、保育士の鳥羽詞子(59)両被告の判決が8日、福岡地裁であった。冨田敦史裁判長は浦上被告に禁錮2年、執行猶予3年(求刑禁錮2年)、鳥羽被告に禁錮1年6月、執行猶予3年(同禁錮1年6月)を言い渡した。
 検察側は論告で、園児の降車確認をしなかった両被告について「保育従事者が守るべき極めて基本的な注意義務を怠った」と指摘。今年9月に静岡県牧之原市の認定こども園でも同様の事故が起きたことに触れ、「社会に警鐘を鳴らし事故の発生を防止する」という観点も量刑に考慮すべきだとした。
 両被告は起訴内容を認めている。浦上被告の弁護側は「人手不足の中、保護者の要望に応えようとバスを運行した」などとして執行猶予付き判決を求め、鳥羽被告の弁護側は罰金刑が相当だと主張した。
 起訴状によると、両被告は昨年7月29日午前8時半ごろ、送迎バスから園児らを降車させる際、冬生ちゃんが残っていることに気付かずドアを施錠。午後5時15分ごろまで車内に放置し、熱中症で死亡させたとされる。浦上被告は当時バスを運転し、鳥羽被告は園児の降車補助担当だった。

Exit mobile version