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パナソニックがデザイン視点で生み出した「本能的な心地よさ」–機能性にはない軸とは

東京, 6月23日 /AJMEDIA/

 パナソニックのデザインスタジオ「FUTURE LIFE FACTORY」は、イベント「AWARENESS」を開催している。「本能的な心地よさ」からイメージした5種類のプロトタイプを展示し、機能性や便利さだけではない、新しいデザインを表現する。

 会期は6月30日まで。東京都台東区の「nomena gallary Asakusa」(東京都台東区浅草7-4-21 上菊ビル2F)で開催している。開場は11~19時。

 今回のイベントを手掛けたFUTURE LIFE FACTORY Product CMF Designerの根岸美月氏は「入社以来作ってきた家電は、機能性や便利さを追求したもの。暮らしが豊かになる一方で、自分の感覚が弱くなるような感じがした。今回のイベントでは、便利さからくる心地よさではなく、本能的な心地よさやこれいいなという説明しがたい感覚から発想したもの」とイベントのコンセプトを話す。

 イベントスペースには、「Intimation 気配、ほどよい曖昧さ」「Transition うつろいと没入」「Presence 伝える動き、愛着」「Continuity 連続性となびき」「Ununiformity 不均一性と陰」と名付けられた5つのプロトタイプを展示。根岸氏がイメージ、デザインしたものをエンジニアに伝え、モーターやスピーカーなどを組み合わせ、動きや音をつけているという。

 Intimationは、レンズにより生み出される光の気配により、穏やかな情報伝達をする照明器具のようなプロトタイプ。LEDランプの前にレンズを3本のワイヤーでつるし、別々のモーターでワイヤーを動かすことで、レンズが屈曲し、光が回ったり、真ん中に集中したり、ボケて拡散したりする動きを表現する。

 「生活の中にあったら、不意に意識が向くようなものを作りたいと思った。照明器具のような一般的なブラケットを採用したのは、光が主役であることを意識づけたかったから」という。

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